避けた方が良いグレーゾーンの社会保険料節約方法ー二つの事業所からの給与支給とする

会社にとって社会保険料の支払いは負担が大きく、できる事ならある程度の節約を行いたいと考える経営者も少なくないでしょう。実際、ちょっとした工夫で社会保険料を合法的に節約することは可能です。

しかし、社会保険料の節約方法の中には明確に違法なものや、限りなく黒に近いグレーなものもあります。そのような節約方法を利用すると、年金事務所の調査によって問題となり、未払保険料を請求されてしまうリスクもあります。

今回は避けた方が良い社会保険料の節約方法について解説します。

避けるべき社会保険料の節約方法-二か所からの給与支給とする

社会保険料は毎年4月から6月の3ヶ月間で支給された給与額を基準に決まります。

給与額は総支給額となるため、残業代や交通費、住宅手当なども全て含めた額面での額となります。

社会保険料を節約するためには、この総支給額を減らせばよいわけです。実際、毎年4月から6月の時期は残業を抑制して残業代を減らしたり、交通費をまとめて他の月に支給したりすれば社会保険料を節約できます。

これらの方法は合法的で確実な節約方法です。

一方、社会保険には二重に加入することはできません。つまり、複数の法人で経営者となっている場合や、複数の事業所から給与の支払いを受けている場合には、いずれか一か所の事業所で社会保険に加入することになります。

この仕組みを坂手にとれば社会保険料を節約できるとまことしやかに語られることがあります。

つまり、複数の事業所から給与を支給し、社会保険料はそのうちの一つの事業所で加入すれば、社会保険料の基準額が低くなるため、社会保険料も安くなるというものです。

具体的に言うと、年収300万円の社員がいる場合、事業所Aから200万円、事業所Bから100万円を支給し、社会保険料は事業所Aで加入したとします。このとき、収入を事業所Aから支払われる200万円だけで申告すれば、200万円が基準となって社会保険料が決まるため、ひとつの事業所から300万円の給料を受け取るよりも社会保険料が安くなるというものです。

一見効果的な節約方法ですが、このやり方は明確に違法です。

複数社から給与を受け取っている場合、確かに社会保険には一社からのみ加入します。しかし、申告する給与額は全ての会社から受けているものでなければならないため、全ての給与を申告する必要があります。

社会保険に加入する一社の給与しか申告しないのは明確にアウトですので注意してください。発覚した場合は、過去2年間に遡って未払い保険料を請求されたり、延滞金を課せられたりなどのペナルティーがあります。

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