役員報酬(役員給与)をしっかりと損金に算入する

上場企業の場合、役員報酬額は株主総会を経て決定されます。一方、同族企業の多い中小企業の場合、経営者一族が実質的に自由に自らの役員報酬額を決定できます。

そのため、もし役員報酬が無条件に損金に算入できるなら、いくらでも節税できてしまうことになります。

極端な話、従業員への給与支払いも含めた全ての経費を支払った後、残った利益を全て役員報酬として支払えば、法人税の支払いは毎年0にできてしまいます。

従って、役員給与の損金算入については厳密なルールが定められており、ルールに則って支給しなければ役員給与を損金とすることはできません。

損金に算入することができる役員給与の種類

  1. 定期同額給与
  2. 事前確定届出給与
  3. 利益連動給与
  4. 退職給与
  5. ストックオプション
  6. 使用人兼務役員に対する使用人分給与

今回は、上記の6つの中でも特に重要な定期同額給与と事前確定届出給与について説明します。

定期同額給与

定期同額給与は「支給時期が1カ月以下の期間で、各支給時期における支給金額が同額であるもの」です。

多くの場合は、毎月一定額を支払う役員報酬がこれに当たります。

一つ目のポイントは、「支給時期が1カ月以下の期間」であること。つまり、半年に1度などのペースで支払われるボーナスは対象外となることです。

二つ目のポイントは、「支給金額が同額」であること。つまり、毎月決まった額の報酬を支払っていることが条件になります。決算直前に利益が予想より多かったからと言って、その月の役員報酬だけを増額しても、その分を損金に算入することはできません。

事前確定届出給与

役員賞与は定期同額給与に該当しません。しかし、事前確定届出給与とすることで損金に算入することができます。

事前確定届出給与とは、①いつ、②誰に、③いくらの報酬を支払うのか、の3点を所轄の税務署に事前に届け出ることで損金に算入できるものです。

通常、ボーナスは支給時期や支給額が予め決まっていますので、事前に予測が立てやすいものです。

注意点としては、予め届け出た時期に、届け出た額を、届け出た役員に支払うことです。特に支給額は届け出た額よりも高すぎても低すぎても全額が損金に算入できなくなるので注意してください。支給時期や支給対象者についても同様です。

役員賞与は損金に算入できないというイメージがあるかもしれませんが、事前確定届出給与としてしっかりと申告しておけば損金に算入できます。

これは中小企業において法人税の節税をする上で極めて重要なことなので、しっかりと仕組みを理解しておきましょう。

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