法人で株式取引を行うと税金が高くなるリスクあり

法人で株式取引を行うと、他の所得と損益通算できたり、さまざまな節税策を利用して利益を圧縮できるというメリットがあります。

ただし、メリットばかりではなく、時には法人として株式取引を行うことで税務上不利な場合もあります。

今回は、法人として株式投資を行った場合に発生し得るデメリットについて解説します。

法人として株式取引を行い、利益が大きくなると個人よりも税金が高くなってしまう

個人として株式投資を行って得た利益は、株式譲渡益として扱われます。税率は所得税と市民税合わせて20%程度となり、また分離課税のため他の所得に影響を与えたり、他の所得から影響を受けることもありません。

一方、法人の場合は株式取引で得た利益も他の所得や損失とすべて損益通算できます。また、法人税の税率は最高37%程度、一定の条件を満たした中小企業で15~20%程度となります。

このことから、以下の場合には法人の方が税負担が重たくなってしまう可能性があります。

・株式譲渡益はそこまで大きくないが、本業の利益が大きく、最終的な課税所得が大きくなってしまった場合
・本業などの利益はそこまで大きくないが、株式譲渡益が大きくなり、最終的な課税所得が大きくなってしまった場合
・本業の利益も株式譲渡益もどちらも大きかった場合

法人の場合、株式取引で黒字となっているが本業が赤字、あるいは株式取引では赤字だが本業が黒字の場合は、損益通算することで利益を圧縮することができます。

しかし、株式取引も本業も黒字の場合は、損益通算が却ってあだになってしまいます。

どちらも黒字の場合は、損益通算によって最終的な益金が大きくなるため、課税所得が大きくなってしまいます。したがって、個人として株式取引を行った方が税金が安かったということにもなり兼ねません。

繰り返しになりますが、個人の場合は株式譲渡益の税率は20%で、分離課税のため他の所得と合算して課税されることはないからです。

法人として株式投資を行う税制上のメリットは、他の所得との損益通算や7年間の損失繰越など、どちらかといえば損失を出したときのメリットの方が大きくなります。

とは言え、法人はさまざまな節税策を利用できるため、決して株式譲渡益の利益が大きい場合は個人の方が良いというわけではありません。

このあたりは最終的な課税所得や利用できる節税策によります。

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