役員給与額を変更しても損金に算入できる条件②―職制上の地位の変更があった場合

毎月役員に支払う給与は、一定の条件を満たすことで「定期同額給与」とすることができ、損金に算入できます。

一定の条件とは、「支給時期が1カ月以下の期間で、各支給時期における支給金額が同額である」ことです。

従って、役員への給与を途中で変更すると、役員給与を損金に算入できなくなってしまいますが、一定の条件を満たす場合は変更しても損金にすることができます。

最も一般的なのは、期首から3カ月以内に税務署に届け出て変更した場合です。会社の収益状況によって役員への報酬額を変更したい場合は、期首から3カ月以内であれば可能です。

それ以外に多いのは、役員の職制上の地位の変更があった場合です。今回はこのケースについて見てみます。

職制上の地位が変わった場合は、役員への給与を変更しても損金に算入可能

役員の職制上の地位変更とは、例えば平の取締役から代表取締役になったり、非常勤役員から常勤役員に昇格したりした場合が該当します。

もちろん、代表取締役から平の取締役、常勤役員から非常勤役員に降格した場合も同様です。

地位が変わった場合、当然それに応じて役員給与も変更されます。昇格した場合は役員給与は増えますし、降格した場合は減るのが一般的でしょう。

この場合は、役員給与を途中で変更することになりますが、税務署に届け出を行えば損金に算入することが可能です。

また、通常の役員給与の変更は期首から3カ月以内に行う必要がありますが、職制上の地位の変更にともなう給与額の変更は、3カ月を過ぎていても認められます。

もちろん、役員報酬額を変更した後は、定期同額給与の条件を満たす必要があります。つまり、毎月同じ額の給与を支給する必要があり、月によって勝手に支給額を変更することはできません。

また、変更後の役員報酬額が「不相応に高額」でないことももちろん必須です。

例えば、常勤役員から非常勤役員に地位が変わったのに、ほとんど役員給与額が変わっていない場合は、税務署から否認される可能性が高いでしょう。

それでも、役員の地位変更に伴う役員給与額の変更は、通常は難しい役員報酬額の中途変更に有効です。

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