繁忙期を会計年度の最初にもってきた方が良い理由

個人事業主では会計年度は1月1日から12月31日までの1年間に定められていますが、法人では1年を超えない期間であれば会計年度を自由に設定することができます。

大手企業などでは公的機関に合わせて3月を決算月にしたり、9月を決算月にすることが多いようです。

実は、会計年度の最初に繁忙期を持ってくるようにすれば、非常に大きな節税メリットが得られます。

繁忙期を会計年度の最初に持ってくると余裕をもって節税できる

繁忙期を最初に持ってくるメリットとして、何よりも年度の早い時期に当期の利益を把握できることが挙げられます。

もちろん、事業計画などを立てた時にある程度の年間利益は予想できますが、実際には予想をはるかに超える利益が上がることがあります。それはそれで嬉しいことですが、問題は利益が多すぎると、法人税の負担も増えてしまうことです。

場合によっては、利益が多くなってしまったせいで税金の支払いも多くなり、逆に手元に残るお金が少なくなってしまうことも少なくありません。最悪の場合には、黒字倒産というケースもあります。

ここで繁忙期が決算月に近い場合を考えてみましょう。

繁忙期が5月で、決算月が6月の場合、5月に予想を超える利益が上がると、十分な節税策を取れない可能性が高くなります。

さまざまな節税策の中には、すぐに実行して損金をつくることができるものもありますが、法人保険などのようにある程度の長期的な運用が必要で、すぐに損金をつくれないものもあります。

効果的・効率的に節税を行いたいのであれば、時間的な余裕が必要です。

そのため、会計年度の最初に繁忙期の月がくるようにしておけば、決算月までの11カ月間、余裕をもって節税策を考えることができます。繁忙期が終わって当期の利益の予測もしっかりと立てられるので、決算期間際になって慌てて節税をしなければいけない事態も避けられます。

決算月の変更は定款の変更によって行います。定款の変更は臨時の株主総会で議決権のある株式の2/3が賛成すれば行えます。また、株主が経営者一人しかいないような中小企業では、株主総会の議事録だけ作成すればよいです。

その後、所轄の税務署や金融機関などに届け出を行えば、決算月の変更が完了となります。

会計年度の変更は損金を作って直接節税を行うものではありませんが、想像以上に法人税の節税に寄与します。現金の支出も書類代など以外はほぼ不要ですので、非常に費用対効果の高い節税策と言えます。

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